エピチャン

2011/10/05

今日は休みだった。
飼っている犬の三回目のワクチン接種でペットショップへ行ってきた。
父親がペットショップを経営しているので色々と世話になっている。

ショップに着くなり、ふと父親のデスクに目をやると腕時計を見つけた。
特異な文字盤をしているから直ぐにわかった。フランクミュラーだ。
それはまるでその辺の小石のようにどーでもいいみたいに転がっていた。
父親は昔から時計が趣味で、色々な時計に手を出している。
「それ、いいね」と僕が言うと、父親は何のためらいもなく「やるよ」と僕にそれを差し出す。
だけど断った。5回くらい断ってようやく観念してくれた。僕は腕時計をしない人間なのである。
それにしても思いつきで120万の時計をやるって太っ腹すぎるだろ。でもそういえばオヤジはそういう人間だった。
父親は会社を三つ経営している、いわゆるやり手の社長だ。
男は金と地位を握ってはじめて言葉に説得力が生まれる。改めてそう思った。
そして僕も早く、あれくらいポンと言える男にならなければならない。

ある人が言っていたけど、
"35万のスーツを買うことを一瞬でも躊躇しているようなら、35万のスーツを着る資格はない。"
本当にその通りだと思う。見た目だけ格好つけても駄目だ。つまりそういうことだ。

帰路には雨があがり、空気は冷んやりとしていた。
道ゆく女の子の足元はいつの間にか革のブーツに変わっていた。
10月はおそらく今日の僕の休日と同じくらいすぐに終わって、あっという間に冬が来る。
これから月にビールを飲みに行こうかと思案中である。

2 件のコメント:

  1. うっとりする文章書いちゃうね、おにいちゃん。なんちゅうか、いいねえ

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  2. ヤッター!さんキュす!また書こ。
    残業に殺られるなよ〜?!

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